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有村コンサルティングオフィス
http://www.arimura-c.com/ ①事業計画、経営計画の策定 ②経営戦略、経営方針策定 ③マーケティング、販売促進 ・経営の伴走者として、 1)プラン策定→ 2)実行→ 3)フォローアップ の各ステップで 具体的にお手伝いしています。 ・経営革新、経営改善を考えている経営者様・後継者様 新事業を検討している起業家様を応援します。 カテゴリ
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2006年 08月 04日
昨年設立した「みつ星ビジネスパートナーLLP」では、神奈川県中小企業団体中央会のメールマガジンを担当することになりました。
「生活・介護分野」「流通分野」を毎月交互に、3名のメンバーが書いてまいります。 今月は私が担当しました。中央会様からはメルマガ宣伝のために、他へ掲載することもご承諾いたただいておりますので、このブログにも紹介させていただきます。 登録は簡単です。ぜひご登録いただければ幸いです。 【簡単! 登録方法】 ①中央会のメールマガジン登録ページを開きます。 ②注意事項について承諾し、メールアドレスを記載します。 ③分野の選択をします。 「生活・介護関連分野」と「流通・小売関連分野」の両方を選択してください。毎月交互の分野に掲載します。 どうぞよろしくお願いいたします。 ○8月4日発行 メールマガジン (生活・介護分野) 「生活環境の音を考える」 ■夏の思い出と音 先日、川崎大師の風鈴市に出かけた。日本全国から南部鉄やガラス、備長炭や真鍮など素材が異なる風鈴が並び、その音色の違いを楽しんだ。そよそよと吹く風を受けて鳴る音色に涼感を感じるというのは日本人だけではないようだが、日本の夏の風物詩であることには間違いない。風鈴に代表されるように、夏は音にまつわる風物詩が多い。花火、海水浴場の歓声、カキ氷、ラムネのビー玉、清流のせせらぎ、蝉やヒグラシの声など、音で季節を感じる。春夏秋冬それぞれに素晴らしい音があるが、子どものころの夏の思い出が音によって鮮やかに思い起こされるのは私だけだろうか? ■日本人は音に敏感 音の持つ意味合いは、育った環境によっても変化するのであろう。もう10年前になるが、環境省は「残したい日本の音風景100選」を発表している。(http://www.env.go.jp/air/life/oto/) 地域のシンボルでもあり、将来に残していきたいと願っている音風景を守っていくために実施されたものらしい。残念ながら同省のHPから音を直接聞くことはできないが、郷土の歴史や自然を誇る印象深い音が選ばれているようだ。そもそも日本人は総じて音には敏感だと思う。 一説によると秋の虫の音色も愛でるのは日本人だけであり、外国人にとってはノイズにしか聞こえないという話を聞いたことがある。最近は日本通の外国人も多いので疑問はあるが。 ■音とノイズの微妙な差 しかし、同じ日本人でも虫の音色や蛙の鳴き声が、心地よく思える人とノイズにしか聞こえない人に分かれてしまう。「音」として意味を感じるか、単なるノイズになってしまうかは大変微妙だ。自分にとっては何気ない生活音、例えば布団たたきもピアノもクレームの対象になってしまう。隣近所の付き合いがないから、あるいは個人主義というような風潮が蔓延しているせいか、余計問題が起きているようだ。 だから、生活のノイズを極力解消しようと、家電メーカーは消音タイプの家電開発を進めている。洗濯機、掃除機、エアコン、扇風機、冷蔵庫などの運転音は以前に比べるとかなり削減されている。ピアノもヘッドホンを着けて練習できる電子ピアノを選択する人が増えていると聞いた。 ノイズとなる音を減らしていく製品開発、静けさの価値提供は、消費者から選択されるための必須条件である。 ■高齢者と音環境 街中で携帯電話を使うとき、店の呼び声、BGMや自動車の騒音などでとても相手の声が聞き取りにくいことはないだろうか。ある程度の騒音、雑音は仕方ないとしても、なるべく騒音を避けて静かなところで話したいと思う。電話ボックスがあるときには騒音を避けるために利用したりしていたが、携帯電話の普及に伴い見つけるのに苦労するようになった。 わがままかもしれないが、携帯電話で話すための騒音を遮断した環境を作って欲しい。「携帯電話用ボックス」とでも言えようか。高齢者が増えるこれからは必要だと思う。 高齢者は耳が遠くなり、相手の話し声が聞き取りにくくなるが、それも周囲の音環境によって変化するという。すなわち、周囲の雑音が大きいところでは、静かな場所よりも言葉が聞き取りにくくなる。 これまでの高齢者の街づくりでは、歩きやすさや視覚的な改善を図るバリアフリー化が中心だった。しかし、これからは音にも配慮した環境づくりが問われてくるだろう。総合的に居心地の良い街、歩きやすい街づくりが大切になるのではないか。 店舗や企業でも、音を吸収するような素材を壁に使ったり、カーペットなどで残響音が出ないような工夫をしていくことも大切だろう。 なお、誤解の無いよう、私は高齢者の域には当分達しない年齢であることを申し添えておこう。 ■ 音を効果的に使う 「効果的に音を使うアイデアに何がある?」と友人に聞いたら、「携帯電話で居場所のアリバイ工作をするとき、背景音を駅のホームにしたり、街の雑踏にしたりするサービス」と・・・。これは倫理上あまりよろしくないが、効果的であることには違いない。 音に情報を付加することも効果的な利用の1つだ。JRの駅ホームのアナウンスが良い例だろう。上りは男性、下りは女性の声にしているので同じホームにいても聞き取りやすい。また発車ベルも発車メロディーに変わり、路線や駅の特徴を出している。ビルのエレベーターの到着を知らせる音が上下で異なるのもわかりやすい。視覚障害者の方に「私たちは音を"見る"のです。」と言われたことがあったが、そのような視点でみると、普通の音を情報化する余地は未だたくさんあると思う。 また、朝は新聞配達の音、鳥のさえずりというように、音は生活にメリハリを与える心理的効果も大きい。効率化や心理的な改善などへの活用もこれから更に進むのではないだろうか。普段は何気なく聞き過ごしてしまう「音」も、たまには意識して考えてみたい。
by arimura-consul
| 2006-08-04 23:00
| コンサルの視点から
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